読書 ① 過去

 前述の通り、前に進めず現状を打開できないまま、引きこもり老いていくにはまだ早いと思い、一冊の本を買いました。

 『自尊心について』の本です。

 過去の辛かった仕事への不平不満、なぜ退職するまでに至ったのか?これらを上司・部下・親会社・同僚のせいだ!と考えていました。自分は間違っていないと必死に正当化しようとしていました。しかしそれでは被害者意識に取り憑かれてしまい抜け出せ無くなってしまいます。
 辞めさせられたのではなく退職したのは自分が下した判断です。
 人は無数の決断をしながら日々を送るのであって、その決断の全てが間違わず完璧であると期待する方が無理なのです。しかし私が自分に下してきた数々の決断は正しかったことの方が圧倒的に多かったように思います。その時に下した判断は、その時点でのベストなはずです。
 なので同じ状況に陥らないためにどうすればよいのか?が解れば将来において今回の判断が正しかったことになると思うのです。

 まずは上司・親会社からの圧力→『私はそれをしたくありません!』と追い込まれる前にはっきり断る。相手が何の疑問もなく要求を押し付けてくるのと同様に、相手の要求を断ることに疑問を持つ必要が無いからです。
 次に部下からの不平不満→「もし周りの人が私の思うように振る舞い、私の希望通りに動いてくれれば人生は快適になるのになぁ!」こう思い込んでいる人も少なからず存在します。私も上司として同じような振る舞いをしていたかも知れない。しかし、ほとんどの人はそんな願いは聞き入れないでしょう。なぜか?それは人それぞれ違う環境と価値観で生きてきたのだから、それぞれの個性は良い悪いの問題ではないからである。個性は事実として受け入れるしかない。各自が他人を問題視する限り人間関係の問題は無くならない。自分の感情を押し付けてくる人や、わざと嫌なことをいう人には、適当に受け流しできる限り避けるようにする。
 最後に同僚との付き合い方→立場が近い同士だとライバル視してくる人もいます。それに付き合って競争すると、足の引っ張り合いや仕事のなすり合い・取り合いに陥ってしまいます。競争は勝者の方が少数になるように設定されているので、どこかでいつか負けてしまいます(全勝する人もいるでしょうけど)。競争自体を楽しめるなら別ですが、決まった席を取り合う『ゼロサムゲーム』なら無視する事が得策に思う。

 一冊の本を読み終わった今、こう思います。自分を否定せず『自尊心を高め』今の幸せを感じる事が、次に踏み出す力になると。